それに、この出会いがきっかけで川上君の事を忘れられるかもしれないし。


自分でそう思っておきながら、少しだけ胸が痛んだ。


あたしはもう川上君の事を忘れようとしているんだ。


そのことに気がついたから。


「あ、もうみんな集まってる」


栞理に言われて前方を見ると、コンビニの駐車場にタムロしている子たちを見つけた。


その中には知っているクラスメートの女子の姿もある。


みんな普段よりも派手な格好をしていて、すごく目立っている。


「あ、栞理!」


その中の1人が栞理に気が付いて手を振ると、他の子たちも一斉にこちらへ向けて手を振った。


「おまたせ!」


そう言い、栞理はあたしの手を引いて集団の中へと入って行った。


近くで見ると、確かにカッコいい男の子ばかりが集まってきていて、馴れないあたしは緊張してしまった。