「別に、仲良くしてたつもりなんてないけど」


あたしは栞理を見上げてそう言った。


165センチほどの栞理だけれど一緒にいると亜耶よりも威圧感を感じる。


性格の差が出ているのだろう。


栞理はあたしの言葉にムッとしたように表情をゆがめた。


綺麗な顔だが、それが余計に冷たさを感じさせている。


「ハッキリ言ってあげるけど、菜月と川上君じゃ不似合いだよ」


その言葉が胸にグサリと突き刺さる。


そんな事、言われなくたってわかっている。


昨日の放課後、亜耶と並んで歩いている川上君を見てわかった。


川上君の隣に立って釣り合うのはあたしじゃないって、痛感した。


でも、それを口に出して言われるとさすがに傷ついた。