袋を持ってコンビニから出てきた川上君が、あたしたちに気が付いて笑顔で手を振って来た。


あたしは笑顔で手を振り返す。


自然と3人で並んで歩くかたちになった。


でも、少し考えればこれはすごく不自然なことだった。


あたしは川上君が好き。


川上君は亜耶が好き。


川上君とあたしはキスをしている。


そんな3人が仲良く並んで歩けるなんて、普通じゃない。


頭では理解していながらも、あたしは当たり前のように2人と一緒に登校していた。


なんだか、好きとか、キスとか、2人にかかれば小さな事に思えてきてしまうんだ。


それよりも今この瞬間を楽しみたい。


そんな気分になれる。