グルグルと色んな不安が浮かんでいると、亜耶の姿を見つけた。


亜耶はあたしが来るのを待っていたのか、合流地点で立ち止まっていた。


「亜耶!」


あたしが呼ぶと、亜耶は気が付いてあたしに笑顔で手を振った。


「おはよう菜月」


亜耶の様子はいつもと変わらない。


「昨日、大丈夫だった?」


あたしがそう聞くと亜耶はキョトンとした顔で首を傾げた。


「昨日ってなんかあったっけ?」


歩き出しながら亜耶が聞く。


その質問にあたしは呆れてしまった。