ギリギリで勉強をしたけれど、小テストの結果はボロボロだった。


それは栞理たちも同じだったらしく、採点されて戻ってきた答案用紙を見てため息を吐いていた。


ケンジ君という仲間が亡くなったばかりだし、仕方がない。


あたしはそう思う事にした。


それでもすべての授業を終えた時、栞理が声をかけて来た。


今日は亜耶と一緒に帰ろうと思っていたのだけれど、亜耶はまた男の子に呼び出されているらしく、仕方なく別々に帰ることになった。


「ちょっと、そこで話そうよ」


帰宅途中にある公園を指さして栞理が言った。


「いいよ」


あたしは頷く。


リリの散歩コースで言っている公園に比べると、随分と小さな公園だ。


遊具がポツポツとあるだけで、子供たちの姿は見えない。


あたしと栞理は色が剥げてきているベンチに座った。