1時間ほどファミレスで過ごしたあたしたちは、それぞれ家に帰ることになった。


とてもじゃないけれど、そのまま遊びに行くような気分にはなれない。


特に男子たちの落ち込み方は激しくて、朝からあまりご飯も食べれていない様子だった。


あたしと栞理は無言のまま並んで歩いていた。


重たい空気がのしかかり、何を話していいのかもわからない。


昨日はあれほど楽しかったのに、今日はまるで地獄に突き落とされたような気分だ。


2人してうつむき加減で歩いていると、前方にあたしの家が見え始めた。


「あ……」


と呟き、立ち止まるあたし。


家の前に、警察の制服を着た人が2人立っているが見えたからだ。


あたしが立ち止まった事で栞理も立ち止まり、そして前方へと視線を移した。


「警察、来てるじゃん」


「そうだね」


あたしは頷く。


事情聴取があるなら、早く終わらせた方がいい。