「はーい、今からSHR始めまーす、今日は転校生を紹介しまーす。」




転校生?




あ、そういえば私の家の隣に誰か引っ越してきたんだっけ?




確か…朝倉?さんだっけ。




女の子だといいな。




「入ってきてくれる?」




ガラッ。




ガヤガヤうるさい教室に入ってきたのは男の子だった。




…ドクン。




「…奏ちゃん…?」




「初めまして、朝倉奏太です。12歳まではここにいたので、知っている人も多いと思いますが、よろしくお願いします。」




奏ちゃんだ…。




どうしよう…、なんでこんなにドキドキしてるの?




愛翔君相手にもこんなドキドキしたことないのに。




まだ私は__________…




「じゃあ朝倉君の席は桜庭さんの隣ね。」




「はい。」




ヤバい!




こっちに来る。




近づいてきた彼は私に気づいて…




「苺?」




と声をかけてきた。




そう呼ぶ声が大きかったのか、みんなが振り返る。