「えーでも露李、俺と付き合うんだよなあ?」
間近で妖しく囁かれ、顔が熱くなった。
綺麗な顔が目の前にあるのは心臓に悪い。
ぱっと身を捩って腕から逃れる。
「付き合うってそんな、何言ってんの!?」
「いや、そのまんま」
「いやいやっ。大体そんな理津、私のこと好きなの!?」
勢い余って叫ぶと、理津は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をする。
しかしそれも一瞬で、すぐに色っぽく笑う。
手を引っ張られて引き寄せられ、理津の胸に倒れ込んでしまう。
「どうしたら分かってくれるんだ?俺の姫様は」
「はっ!?」
耳元で囁かれた。
「ふざけるなよ、理津」
疾風がべりっと露李を引き剥がしたところで──さっと三人に陰がさす。
不審に思って顔を上げると。
「ぬぁーにやってんだーー?」
ひきつった笑いの結と、
「感心しないなあ、二人とも」
恐ろしく柔らかい笑顔の文月が立っていた。
二人の後ろには頬を膨らませた静。


