そして、別室に通されてしばらくした頃。
「うわぁ…!」
入ってきた五人の姿に露李は歓声を上げた。
クラスメイトたちが見たら大変な騒ぎになるだろう。
結は白基調で、縫い糸や髪につけた房飾りは目の色と同じ翡翠だ。
対照的な黒基調の文月も同じように目の色が細かい箇所に使われている。
疾風は青みがかった透明な髪がよく映える濃紺で、理津は髪と同じ灰がかった茶を基調に濃い紫を合わせている。
理津は髪が長めなため、紫の髪紐で結んでいた。
静は平安貴族ような格好で、烏帽子は被らずに萌黄色の房飾りを付けている。
ただ色は黒ではなく上品な藤色だ。
皆、元々見目麗しいのでさらに磨きがかかったようだ。
「これ、写真撮ったら売れるかな?」
と言うと、
「売るな、勝手に」
と、疾風に怒られてしまう。
「どうだー露李!格好いいだろー!」
「はい!それだけは認めます!」
「だけって何だ!?」
「細かいこと気にすんじゃねぇよ。小せぇ器だな」
「何だとー!」
理津が結を見下ろし、ふっと笑う。
結がまた反撃しようとしたところで、文月と静が間に入った。
「全く…結、理津の挑発に乗るんじゃないよ。理津も。結を煽らない」
「皆さんいつになったら言い合いしなくなるんですかぁ……」
その様子を見ながら露李は吹き出してしまう。
「格好はかっちりでも変わらないですね」
「あっ、ちょっと露李ちゃん。俺をその枠に入れないでね」
「分かってますよー。苦労人ですねぇ、文月先輩も静くんも」
静は困り笑顔で応じ、疾風が仏頂面になる。
「おい、俺は騒いでいないぞ。露李」
「うーん疾風は理津とワンセットって感じ」
「こんな奴と一緒の扱いか…」
心底嫌そうにする疾風だった。


