「じゃあ、先輩方は妖精ってことなんですか?」
特におかしなことを言ったつもりはなかったのだが、二人はおかしそうに笑った。
「力の契約をしただけだから、本物の妖精ではないかな。でも人間ではないけどね」
文月の説明に半分くらい納得して頷くと、結は思い出したように身体を震わせた。
「もういい加減帰ろうぜー、寒い」
「そうだね。露李ちゃん、そろそろ帰ろう」
はい、とまた頷いてから歩き出す。
後ろを少し歩いて、躊躇しながら切り出した。
「…先輩」
二人が振り返る。
「芽生さんに言われました。先輩たち──守護者の皆が、脅かされそうとしていると」
結と文月の表情が素になり、思わず怯んでしまった。
その露李の様子に気がついた結がごめんと言いながら笑みを浮かべる。
「だーいじょうぶだ、気にすんな!だいたい俺達はいつもそれ守護精から言われてるからなー!」
「守護者ってそういう仕事だからね」
そう言われたことでほっとしたが、まだ不安が残ったままだった。


