委員長が話し始めた。


「え〜それでは文化祭での出し物を決めます。誰か案のある人はいますか〜」


だるそうな口調が雰囲気を少し悪くした。


そんな中、真っ先に愛奈が手を挙げる。


「うーん。誰もいないかぁ」


それを聞いた愛奈が悲しそうな顔で手を少し下げた。


は⁉︎何なのあいつ。


愛奈が挙げてるじゃん。


当てろよ。


「委員長〜。愛奈が挙げてるんだけど〜?」


俊が少しイラついたように言った。


ナイス俊!


「あら、ごめんなさい。気づかなかった。じゃあ鈴本さん、どうぞ」


さすがに銀龍の言うことは無視できないみたい。


私は思いっきり委員長を睨みつけて愛奈の方に顔を向けた。


「はい…私は…カフェ…がいいと思います」


ピリピリした雰囲気の中、愛奈が遠慮がちに言う。