「………キヨ?生きてるものは必ず死ぬ。それは避けられない事だけど、悲しい事だけじゃないはずだよ」
「私は、カゼとカンナとケン……イノリが永遠に目を覚まさない姿なんか見たくないよ…。カゼ達が私のそばからいなくなるのは嫌っ!離れ離れになんかなりたくない!!」
「………大丈夫。みんなキヨが好きだから離れたりしない。少なくとも俺はずっとキヨといる。変な心配するなよ」
カゼは上京してからのキヨがいつも“何か”に怯えている事に気付いていた。
今、その“何か”を知った。
ホームシックではない。
慣れない人込みに疲れたワケでもない。
ただ恐かった
東京が恐かった…
カゼは涙を流すキヨの額に自分の額を寄せると、優しく微笑んだ。
「………大丈夫。カンナはそこらの人間より強いし、ケンはちょっと危なっかしいけど実はしっかりしてるし、イノリは頑丈だからそんな簡単に死なないよ」
「カゼは?」
「………俺はキヨが泣き虫でいる限り死ねない。だから大丈夫。おっちょこちょいのキヨが1番危ない。そんなキヨを守らなくちゃならないから死なないよ」
「おっちょこちょいって言葉、久しぶりに聞いたよ」
キヨがそう言って微笑むと、カゼはキヨの頭を撫でた。
しかし、一番始めにキヨを悲しませる旅に出て星に還ってしまうのは誰でもない、カゼだった…。
「私は、カゼとカンナとケン……イノリが永遠に目を覚まさない姿なんか見たくないよ…。カゼ達が私のそばからいなくなるのは嫌っ!離れ離れになんかなりたくない!!」
「………大丈夫。みんなキヨが好きだから離れたりしない。少なくとも俺はずっとキヨといる。変な心配するなよ」
カゼは上京してからのキヨがいつも“何か”に怯えている事に気付いていた。
今、その“何か”を知った。
ホームシックではない。
慣れない人込みに疲れたワケでもない。
ただ恐かった
東京が恐かった…
カゼは涙を流すキヨの額に自分の額を寄せると、優しく微笑んだ。
「………大丈夫。カンナはそこらの人間より強いし、ケンはちょっと危なっかしいけど実はしっかりしてるし、イノリは頑丈だからそんな簡単に死なないよ」
「カゼは?」
「………俺はキヨが泣き虫でいる限り死ねない。だから大丈夫。おっちょこちょいのキヨが1番危ない。そんなキヨを守らなくちゃならないから死なないよ」
「おっちょこちょいって言葉、久しぶりに聞いたよ」
キヨがそう言って微笑むと、カゼはキヨの頭を撫でた。
しかし、一番始めにキヨを悲しませる旅に出て星に還ってしまうのは誰でもない、カゼだった…。

