いきなり景色が変わった事に何が起きたのかわからないキヨが顔を上に向けると
そこには見慣れたイノリの顔。
「えっ?イノリ?なんで?」
帰ったはずのイノリがいる事に更にクエスチョンマークが増えるキヨ。
しかも何故か抱きしめられている。
「何だよ、お前。俺らの楽しみ横取りする気かぁ〜?」
1人の男がイノリに歩み寄り、顎を上下に揺らしながらイノリに顔を近づけると、イノリはその男に思いっきり頭突きをした。
男は額を押さえながらしゃがみ込む。
「キヨをそんな目で見んな、コラ」
目が怒っているイノリはそのまま男子生徒5人と喧嘩を始めてしまった。
「やっ…!!イノリ、やめてよ!!」
5対1で圧倒的に不利なイノリを見てキヨがオロオロしていると、そこに制服に着替えたカゼがやってきた。
「………騒がしいと思ったら」
「かっ…カゼ!イノリ止めて!!」
「………うん。キヨは危ないからそこにいて」
カゼはキヨに鞄を渡すと、殴り合っているイノリの元へ駆けて行った。
「………イノリ、落ち着いて」
「うるせぇ!!離せよ」
「………離さない。落ち着け」
どうみても不利な喧嘩にもかかわらず、怪我をしているのは男子生徒の方。
イノリが喧嘩をするのは、小学校低学年の頃キヨが上級生の男の子達にイジメられた時以来だが、その時イノリは全然適わなかったはず。
それなのに今は……。
「イノリやだ!こんなイノリ、イノリじゃないっ!!」
守ってくれて嬉しいと思ったあの頃とは違う。
今はただ、目の色を変えて喧嘩をするイノリが恐かった。
キヨが叫ぶとイノリはピタリと手を止めた。
そこには見慣れたイノリの顔。
「えっ?イノリ?なんで?」
帰ったはずのイノリがいる事に更にクエスチョンマークが増えるキヨ。
しかも何故か抱きしめられている。
「何だよ、お前。俺らの楽しみ横取りする気かぁ〜?」
1人の男がイノリに歩み寄り、顎を上下に揺らしながらイノリに顔を近づけると、イノリはその男に思いっきり頭突きをした。
男は額を押さえながらしゃがみ込む。
「キヨをそんな目で見んな、コラ」
目が怒っているイノリはそのまま男子生徒5人と喧嘩を始めてしまった。
「やっ…!!イノリ、やめてよ!!」
5対1で圧倒的に不利なイノリを見てキヨがオロオロしていると、そこに制服に着替えたカゼがやってきた。
「………騒がしいと思ったら」
「かっ…カゼ!イノリ止めて!!」
「………うん。キヨは危ないからそこにいて」
カゼはキヨに鞄を渡すと、殴り合っているイノリの元へ駆けて行った。
「………イノリ、落ち着いて」
「うるせぇ!!離せよ」
「………離さない。落ち着け」
どうみても不利な喧嘩にもかかわらず、怪我をしているのは男子生徒の方。
イノリが喧嘩をするのは、小学校低学年の頃キヨが上級生の男の子達にイジメられた時以来だが、その時イノリは全然適わなかったはず。
それなのに今は……。
「イノリやだ!こんなイノリ、イノリじゃないっ!!」
守ってくれて嬉しいと思ったあの頃とは違う。
今はただ、目の色を変えて喧嘩をするイノリが恐かった。
キヨが叫ぶとイノリはピタリと手を止めた。

