続・祈りのいらない世界で

「ねぇイノリ。抱っこの続きは?」

「は?また溝に落とすぞ。だからもうおしまいだ」



イノリのコートを掴みながらキヨがふてくされていると、カゼがキヨを抱き上げた。




「………キヨはフカフカしてて気持ちいい」

「デブって事!?酷いよ、カゼのバカ!!」

「………ふわふわ?やわやわ?もちもち?」



キヨに合う擬音を探しながら、カゼはそのまま歩く。

すると、キヨの脇を掴んでカゼからキヨを受け取るイノリ。




「キヨはプヨプヨだ。特にケツがな」

「何それ!イノリの変態!!」

「イノリは素直じゃないだけよ、キヨ」

「………うん。愛情の裏返し」

「俺ならイノリみたいに回りくどい事しない!!」



誰もいない雪道を騒ぎながら歩いている5人。

暫くしてお目当ての高橋商店に到着した。





「いらっしゃい。こんな雪の中、よく来たね」

「おばあちゃん、こんにちは」

「はい、こんにちは」



高橋商店の店主であるおばあちゃんが5人を出迎えてくれた。


店の中は暖かく、5人はホッと一息ついた。




「ばぁちゃん、俺に肉まん頂戴♪」

「私が先〜!!」



キヨがケンを引っ張って喚いていると、両手いっぱいお菓子を持ったカゼがレジにやってきた。