続・祈りのいらない世界で

すると抹茶アイスやら生八つ橋を頬張っているカゼと、その隣りにいるイノリが女の人に捕まっていた。



「お兄さん達、制服着てるけど修学旅行ですか?」

「………うん」

「このお兄さん超イケメンだし、こっちの背の高いお兄さんもカッコいい!私達地元だから色々案内してあげよっか?」



キヨとカンナは2人に急いで駆け寄ると腕を掴んだ。




「イノリ!次は清水の舞台から飛び降りに行くよ!!」

「は?飛び降りたら死ぬぞ」

「いいから早く行くのっ!!」



キヨはそのままイノリを女の子達から離して歩き出す。




「カゼ、ケンは?」

「………お土産見てたよ」

「そう。まぁケンなんてどうでもいいのよ。…それより私、美味しそうな湯葉があるお店見つけたから早く行こう?」



カゼは頷くと女の子達に軽く頭を下げ、カンナと共にキヨ達の元へ向かった。




その後5人は金閣寺や銀閣寺、清水寺などの名所を回った後

集合時間まで時間が余った為宿の近くの京都タワーに足を運んだ。




「東京タワーとは全然違うね」

「そりゃ東京と京都じゃ違うだろ」

「名前は似てるのにね。トーキョーとキョート」

「だからなんだよ。関係ねぇだろ読み方は」



ブラブラと京都タワーの中を歩いている5人。

するとケンが古い型のプリクラ機を見つけた。




「折角だし記念に撮ろうよ♪京都限定フレームだって」

「でも5人も入るかな?初期のプリクラ機だけど、これ」



大人5人が入るには狭すぎる機械の中に無理矢理入る5人。

案の定、プリクラに全員は写らなかった。




「はぁ〜キツかった。やっぱり全身写るのじゃなきゃ駄目だね」



出来上がったプリクラを見ながら宿泊する宿へと帰った5人。


勿論の事だが男子と女子は部屋も階も違う為、キヨとカンナ、イノリとカゼとケンは階段の前で別れた。