続・祈りのいらない世界で

「キヨはもし私達がカゼとイノリに告ってフラれたら、私達の関係ってどうなると思う?」


「…うーん。カゼとイノリは変わらないんじゃないかな?私達がフラれても一緒にいたいって思うならこのままだし、辛いから顔も見たくないって思ったら離れる。それだけだよ」


「そっか…」



カンナはきっと、私がイノリを好きな気持ちよりもカゼの事が好きだったんだと思う。


ただ、カンナはカゼが好き過ぎて傷付くのが恐かったから、カゼへの想いを内にしまい込んでいた。




「でも私は、イノリにフラれようがカンナがカゼから離れようが、ずっとカンナのそばにいるよ」

「うん。私も何があってもキヨからは離れたりしないわ」

「女の友情は無敵だもんね」



キヨとカンナは額をくっつけて笑った。






幼なじみだからといって、性別を関係なしに何でも話せるワケじゃない。


同性のカンナだからこそ話せる話や分かち合える気持ちがある。



それにカンナは、いつだって1番の味方でいてくれる。



「いつもありがとうね、カンナ」

「何よ、いきなり」

「ん、ちょっとね」



キヨは照れくさそうに笑うと、カンナの肩に頭を乗せた。





どんなに辛くもイノリを想い続けてこれたのは

全てを理解してくれるカンナのおかげだと、


キヨが気付いたある休日。