「ありがとう。カンナ、カゼ、ケン。みんながいるから泣かなくてもいいのにね。まだまだ子どもなんだなぁ、私は」
「キヨは強がらなくていいの。素直なキヨが私は好きよ?」
カンナはキヨの頭を優しく撫でた。
するとカゼがキヨに歩み寄り、キヨを抱き上げた。
「わわっ!?カゼ、何してんの!!」
「………俺だってキヨを抱っこしてあげられるよ。だから大丈夫。イノリよりは視界が低いかもしれないけど」
カゼがコクっと頷くと、キヨはカゼの首に抱きついた。
3人の優しさに包まれたキヨは涙を拭うと、3人と一緒に教室へと帰った。
少し気が晴れたからか、午後の授業はあっという間に終わった気がした。
「それじゃあキヨとケン。私とカゼは部活に行ってくるから気をつけて帰るのよ」
「………また明日」
部活に向かうカンナとカゼを見送ったキヨは、ケンと共に自転車置き場に向かった。
「キヨとニケツするの、何気に初めてだよね」
「そうだね。でもケン、私とあまり体重変わらなそうだけど、ちゃんと漕げる?」
「当たり前じゃん。俺、男だもん」
キヨは不安がりながらもケンの自転車の荷台に跨った。
2人を乗せた自転車は、学校から出て畦道をケンが口ずさむ歌を風に乗せながら走っていた。
「♪〜5粒のあんこが飛び出して〜食べてくれと泣いていた〜♪ひと粒めはキヨに〜ふた粒めはカゼ〜さん粒めはカンナ〜よん粒めはケン〜♪」
「何その歌!!」
「覚えてないの?幼稚園の頃、キヨが考えた歌だよ。あんこが食べられないキヨが、あんこに謝る為に歌った歌だよ」
「私、そんなヘンテコな歌唄ってたっけ?」
ケンは頷くと、再び歌い始めた。
「♪〜5粒めはイノリ〜私が食べられないあんこをイノリが食べてくれたよ〜♪」
静かになったキヨに気付いたケンが少し顔を後ろに向けると、キヨは唇を噛み締て泣いていた。
「キヨは強がらなくていいの。素直なキヨが私は好きよ?」
カンナはキヨの頭を優しく撫でた。
するとカゼがキヨに歩み寄り、キヨを抱き上げた。
「わわっ!?カゼ、何してんの!!」
「………俺だってキヨを抱っこしてあげられるよ。だから大丈夫。イノリよりは視界が低いかもしれないけど」
カゼがコクっと頷くと、キヨはカゼの首に抱きついた。
3人の優しさに包まれたキヨは涙を拭うと、3人と一緒に教室へと帰った。
少し気が晴れたからか、午後の授業はあっという間に終わった気がした。
「それじゃあキヨとケン。私とカゼは部活に行ってくるから気をつけて帰るのよ」
「………また明日」
部活に向かうカンナとカゼを見送ったキヨは、ケンと共に自転車置き場に向かった。
「キヨとニケツするの、何気に初めてだよね」
「そうだね。でもケン、私とあまり体重変わらなそうだけど、ちゃんと漕げる?」
「当たり前じゃん。俺、男だもん」
キヨは不安がりながらもケンの自転車の荷台に跨った。
2人を乗せた自転車は、学校から出て畦道をケンが口ずさむ歌を風に乗せながら走っていた。
「♪〜5粒のあんこが飛び出して〜食べてくれと泣いていた〜♪ひと粒めはキヨに〜ふた粒めはカゼ〜さん粒めはカンナ〜よん粒めはケン〜♪」
「何その歌!!」
「覚えてないの?幼稚園の頃、キヨが考えた歌だよ。あんこが食べられないキヨが、あんこに謝る為に歌った歌だよ」
「私、そんなヘンテコな歌唄ってたっけ?」
ケンは頷くと、再び歌い始めた。
「♪〜5粒めはイノリ〜私が食べられないあんこをイノリが食べてくれたよ〜♪」
静かになったキヨに気付いたケンが少し顔を後ろに向けると、キヨは唇を噛み締て泣いていた。

