そんな最低な俺を、果たして彼女は受け止めてくれるのだろうか。 ……いや、受け止めてくれる。 雫ちゃんはそんな優しい子だ。 「長くなるけど、それでもいい?」 雫ちゃんはすぐに頷いた。 こんなに素直になれるのは、きっと相手が雫ちゃんだから。 同じように傷を負った心を持つ人間だから、なのかな? それとも…………。 俺は瞼を閉じて、過去を思い出す。 脳裏に蘇る過去を、ゆっくりと言葉に変えていく。 そして俺は、自分の昔話を語り始めた。