「楓、」 ゆっくりと歩いてきて私の名前を呼び近づいてきてくれる彼。 「颯太くんっ」 そんな彼に近づく。 「行くか」 といって、んと手を差し出してくれる。 その手に自分の手を重ねる。 これが当たり前のように、2人手を繋いで歩いていく。 「あ、これお母さんが颯太くんにって」 私は朝お母さんから預かったクッキーを差し出す。 「お、うまそう。さんきゅ」 「コーヒー風味にしたんだよ。私も手伝ったの」 「え、コーヒー…て、」