ふと、苗字を呼び固まる彼を呼びかける。 「やっと…」 「颯太くんっ…!?」 私が名前を呼ぶと大笑いする颯太くん。 「ど、どうしたの?」 尋ねると、父の目の前に立った。 「やっと出会えましたね。“ハルナサン”。 初めまして、“セリザワ”颯太といいます。覚えていますか?」 颯太くんは父にそういうと父の顔が一瞬にして暗くなった。