「大丈夫ですよ?そんなに痛く無かったですし」


嘘だ、頬真っ赤だったもん
でも、ノアは私の為に嘘を吐いている


「でも…少しだけ怒りますね?」

「え?」


急にノアの雰囲気がピリッとなる


「なんで木に登ったりなんかしたんですか?危ないでしょう?!」


ノアが怒った…


「だって…レディナが降りれなく…」

「レディナは猫です。降りれます。たとえ、落ちたとしても猫は運動神経抜群です。ちゃんと着地できます」


言い訳したら遮られた…
しかも、正論で…


「うっ…はい…」


言い返す言葉もありません…
黙っていると、今度は優しくノアは言った


「もっと頼ってください。姫様が怪我したら俺が悲しくなります。王様だって悲しみます。…だから、頼ってください。姫様が呼べば、俺は姫様の元に駆けつけますから」

「うん…わかった。ありがとう、ノア」


ノアは本当に私を思って怒ってくれたんだ

"もっと頼ってください"

うん、ノアだったら…頼れる