俺は、お前がいいんだよ。


「要するに、由依ちゃんのことが心配…ってことだよな、陽希?」


私が、心配…?


陽希は照れくさそうに頷く。


「今日の由依ちゃん、いつにも増して可愛いから。あまり、他の男の目に触れさせたくないんだよ。」


「直さん、こんなところで…由依に詳しく説明しなくてもいいです…。周りにお客さんもいますし…。」


少し慌てる陽希に微笑んだ直さんは、自分の腕時計をチラッと見た。


「そうだ、陽希。言い忘れてたんだけど、今日のバイト…16時で終わってもらってもいいかな。」


「えっ、でも…」


「今日は、この後…誠が手伝いに来る予定になってるんだ。少し小遣い稼ぎしたいらしくてさ。アイツが来れば人手は十分足りるから、陽希は由依ちゃんとのデートを楽しみな?」


その言葉を聞いた途端、陽希の頬が緩みだす。


「分かりました、ありがとうございます…!もう少し時間ありますし、俺…次に待ってるお客さまを席に案内して来ます。」


深々とお辞儀した陽希は、張り切って入り口の方へと向かって行った。