「軽い捻挫ね。湿布と包帯で手当てはしたから安静にしていた方がいいわね。」
「……はい。」
その後、キャンプ場内の救護室にて引率で来ていた保健室の先生に、足の手当てをしてもらった私。
柏木君は運営委員の仕事がある…ということで、先にキャンプファイヤーの広場へと行ってしまった。
「瀬ノ内君も運営委員だし、そろそろ広場に行った方がいいわよ?伊織さんは、私が傍についてるから。」
「俺、まだ濡れた髪が完全に乾いていないんで、代わりに救護室に残ります。先生、キャンプファイヤー楽しんで来て下さい。」
爽やかな陽希の笑顔に、少し顔が赤くなる保健室の先生。
「そ、それなら……お言葉に甘えてキャンプファイヤーに参加して来ようかな…。」
声を弾ませながら救護室を出て行った。
「………今のは表面上の理由。本当は…俺が由依の傍に居たいだけなんだけどさ。」
二人きりになった部屋の中。
陽希は柔らかく微笑んだ。


