「でも、陽希は取り合うことなく無視してるよ…。会う度に不機嫌な顔で栗山さんを睨みつけてるし…。」
「そりゃそうだよ!由依との楽しい時間を邪魔されたら、瀬ノ内君がイラつくのは当然!」
恵理子はバンッと強くテーブルを叩いた。
「私、栗山さんのこと…中学の頃から嫌いだったけど、ますます嫌いになった。」
「えっ、そうだったの!?初耳…。」
そんなにハッキリと女子のことを“嫌い”って恵理子が言うのは珍しい…。
私はビックリしてしまった。
「だって、男子にも女子にもイイ顔して愛想振りまいてさ。猫かぶってるくせに、そう感じさせないような雰囲気を作ってるところが、白々しくてムカつくんだよね。」
恵理子は眉間にシワを寄せる。
「そんな女に対して、男子は“天使”とか言ってさ、いつも…由依は比較されて色々と酷いこと言われてた。だから、嫌い。栗山さんは天使じゃないよ、どう見ても。」
その言葉にジワリと胸が熱くなるのを感じた。


