「でも、周りから見れば…そう思うのが普通だよ。私なんかよりも、栗山さんの方が…」
そこまで言ったところで、陽希に肩を引き寄せられて、唇を塞がれた。
「“私なんか”って言うのは禁止な?」
突然のキスで固まる私に、陽希は優しい眼差しを向ける。
「周りの比較なんて、どうでもいい。由依は由依だろ?」
「………。」
「俺が、彼女にしたいと思ったのは由依だけだったし、俺が…ずっと傍に居て欲しいのも由依だけ。」
そう言った陽希は、目元を緩ませて微笑んだ。
「だから、自信持って堂々と構えてろよ。俺は、由依以外の女は一切興味ねぇから。」
「うん、ありがとう…陽希。」
心が瞬く間に温かくなる。
顔が綻んでいくのが分かった。
私は私か……。
陽希の言葉は私を安心させてくれるし、笑顔をくれる。
本当に心強い…。
何があっても、堂々と構えていられるようになりたいな…。
そう思いながら、雨の降る中を陽希と手を繋いで帰った。


