俺は、お前がいいんだよ。


「でも、伊織さん…ごめんね。この後、運営委員のみんなでカラオケ行こう…って話になってるの…。」


「えっ…?」


「親睦を深めるために…ってことでね。だから、申し訳ないんだけど…先に帰ってもらってもいいかな?」


「………。」


陽希と一緒に帰りたいけど、運営委員の人たちでカラオケに行くなら、仕方ないよね…。


「そ、そうなんだ。それじゃあ、私は帰るね。」


俯いたまま、その場から離れようとした時。


「由依!?」


その声に反応して顔を上げると、陽希が駆け寄ってくる姿が視界に映った。


「こんなところで、どうした?今日は親戚の子が来るんだろ?」


「うん。でも、来る時間が少し遅くなるみたいだから、陽希と一緒に帰ろうかと思って待ってたんだ…。」


「えっ、マジ!?」


栗山さんたちが傍にいる手前、本当の理由は言いにくくて、思わず誤魔化す。


陽希は、途端に目を輝かせた。


「既に帰ったとばかり思ってたから、すげぇ嬉しい…。」


「あっ、でも…これから運営委員の人たちとカラオケ行くんだよね?だから、私…一人で帰ろうと思って……。」


そう口にすると、陽希が栗山さんたちを睨んだ。