「何が忠告だ、くだらない。アンタらの話を聞くこと自体が時間のムダだ。」
「は!?何、怒ってんの?俺は正論を言っただけなのに。マジ…ワケ分かんねぇんだけど。」
明らかに動揺している声。
そんな男子の反応を見ていると、陽希は掴んでいた胸ぐらを勢いよく離す。
その反動で、バランスを崩した男子はドスンッと尻餅をついた。
「……本当に最低なヤツだな。大切な彼女を侮辱されて、怒らない男がいるとでも思ってんの?」
怒りに満ちた陽希の言葉。
目頭が熱くなる。
「痛ぇな…。初対面のくせに、突き飛ばすとか有り得ねぇ。」
「そんな痛み、由依が今まで苦しんできた心の痛みに比べたら何でもねぇだろうが!」
たちまち歪んでいく視界。
次の瞬間、頬にスーッと熱い涙がつたった。
「見る目のないアンタらに、ハッキリ言っておく。由依は無愛想なんかじゃない。少し素直になるのが苦手なだけで、本当は…とても心の優しい女なんだよ。笑顔も照れ顔も可愛くて、俺は…どんな女よりも魅力あると思ってる。」
たくさんの人が行き交う場所で恥ずかしい…なんて思いは、一切なくて…。
ただただ、陽希の言葉が嬉しかった。


