俺は、お前がいいんだよ。


この声……。


ゆっくり振り向くと、そこには男子たちを睨んでいる陽希の姿があった。


「は、陽希…。どうして、ここに…?」


ビックリしていると、陽希は私を優しく見つめる。


「クレープを買い終えて由依を待ってたけど、なかなか戻って来ないから、心配になってトイレの前まで行ったんだ。そしたら、使用禁止の貼り紙してあってさ。どこか別のトイレに行ったんだろうとは思ったんだけど、少し気持ちがザワザワしたから探してた。」


「ザワザワ…?」


「嫌な予感がしたんだ。上手く言えねぇけど、由依が泣いてそうな…そんな気がした。」


息が上がってる陽希。


私のこと、一生懸命…探し回ってくれてたんだ。


「だ、大丈夫だよ。泣いてなんかいないから。」


「でも、泣きそうな顔してんじゃん…。俺の前で無理すんな。」


その言葉に胸が熱くなる。


ジワリと滲んだ視界。


すぐに拭うと、陽希は両手に持っていたクレープを私に持たせた。


「由依、少し待ってて?俺、この男たちに用があるから。」


ポンポンと頭を撫でた陽希は、私と男子たちの間に立った。