俺は、お前がいいんだよ。


「は、陽希…口開けて?」


「えっ、でも…」


「“無理して食べなくていい”なんて言って、ごめんね…。このフレンチトースト…すごく美味しいから、陽希と一緒に楽しめたら嬉しいな…と思って。」


「由依……」


陽希の方にフォークにのせたフレンチトーストを差し出す。


すると、陽希は身を乗り出すようにしてパクッとフレンチトーストを食べた。


こ、こういうの…ドラマとか漫画で見たことあるけど、結構恥ずかしい…。


心臓…バクバク鳴ってるし、顔だって熱い。


でも、なんだか…嬉しさを感じてる。


胸をくすぐる温かい気持ち。


陽希が食べた後のフォークを見つめながら、自然と笑顔になってしまう私がいた。


陽希の反応、どうかな…?


ゆっくりと視線を移した、その時。




「これ、美味っ…」


声を弾ませる陽希の姿に、私は何度も瞬きを繰り返す。


「陽希、今の言葉……」


「ヤバい…ハマる。由依が幸せそうな笑顔で食べるのも頷けるな。めちゃくちゃ美味しい。」


そう言って、浮かべたのは…無邪気な笑顔。


ドクンッ…と鼓動が激しく波打った。