「いいよ、“由依ちゃん”で。」
「うんっ!」
彩名ちゃんは、無邪気な笑顔で頷く。
そんな姿に微笑ましさを感じてしまった。
「つーか、彩名。風邪ひいてんだから部屋で休んでなきゃダメじゃん。」
「ぐっすり寝たら、だいぶよくなったもん。」
「でも、こういう時に無理すると余計に悪化するんだよ。今日は、由依が俺と彩名に夕飯作ってくれるから、邪魔しないように部屋に戻るぞ?」
「えっ、由依ちゃん…ご飯作ってくれるの!?」
目を輝かせる彩名ちゃんにコクンと頷く。
「頑張って作るから、部屋で待っててね。」
「うん、待ってるっ!」
彩名ちゃんを抱きかかえた陽希は少し苦笑いを浮かべた。
「じゃあ、俺…彩名を部屋に運んで、ついでに着替えさせてくる。彩名…汗かいてるみたいだから。んで、洗濯してくるよ。」
「分かった…。」
二人がキッチンから出て行った後、私は服の胸元の辺りをキュッと握った。


