「全然、大したことないし!表現が大げさだよ。」


アタフタしながら反論するけど、陽希は関心しているみたいだ。


「いや、大げさじゃなくて本当のことだよ。俺、料理…出来ないから尊敬する。さっきだって、夕飯に何か調理されてるものを買いに行こうと思って、出掛けようとしてたところだったからさ。」


それで、公園のところで会ったのか…。


「尊敬するほどのことじゃないよ。それより、両親が不在だなんて、大変だね…。いつ帰って来るの…?」


「えっと、明後日…だったかな。」


「そっか…。二人とも研修旅行ってことは、同じ会社に勤めてるの?」


「ああ。まあ、部署は違うけど。同期入社で、意気投合したみたいなんだ。それで、そのまま結婚したらしい。今でも呆れるぐらい仲良すぎだよ、あの二人。」


「へぇ、そうなんだ…。」


陽希の両親の話を聞けて、なんだか嬉しい…。


好きな人のことを少しずつ知っていくのって、こんなにワクワクするものなんだ…。


心を弾ませていると、陽希に後ろから抱き締められた。