俺は、お前がいいんだよ。


「ごめんね、伊織さん…。それじゃあ…」


栗橋先輩は頭を下げた後、急いで図書室から出て行った。


よし、先に戸締まりしてあるか見ておこう…。


窓際に行くと、空が灰色の重苦しい雲に覆われているのが目に映った。


さっきから急に暗くなってきたよなぁ…。


夕方から天気が崩れるっていう予報らしいし、いよいよ雨が降り出すのかな…。


そう思っていた時、空がピカッと光った。


えっ、今のもしかして……


嫌な予感を抱いていると、暫くして…遠くからゴロゴロと音が聞こえてきた。


やっぱり、雷…。


私は急いで全ての窓の施錠を確認して、カーテンを閉めると、スタスタとカウンターに戻った。


小さい頃からホラー系と雷は苦手だ。


もうすぐ帰る…っていうタイミングで雷とか…最悪なんですけど。


このまま収まってくれないかな…。


時間が過ぎていく中、そう願っていたけれど、雷の音はだんだん近付いてくる。


そして、図書室を閉める時間になった時、バリバリッ…と大きな音が響いたかと思うと、部屋の電気が一斉に消えた。