ようやく帰って来た…。


静かな室内で“ふぅ…”と一息ついた私。


ベッドの端に座ってから、そのまま体を倒して寝転んだ。


今日は、色んなことが有り過ぎる一日だったな…。


枕にゆっくりと顔をうずめた。


瀬ノ内君に告白…されてしまった。


私が初恋の人だなんて、すごくビックリした。


男の子に“好き”って言われたのも“付き合って欲しい”って言われたのも、生まれて初めてだよ…。


少し顔が綻ぶのを感じた私は、ガバッと起き上がった。


今、私…嬉しいと思っちゃった。


なんで…?


瀬ノ内君のことが前から好きだった…ってわけじゃないし、付き合うことだって半ば強引な流れだったのに…。


ふと、頭の中に屋上庭園での光景が浮かんだ。


「………。」


あれ…?


私、まだ心臓がドキドキしてる…。


顔だって熱がひいてない。


おかしいな…。


一人になったのに、この不思議な症状が鎮まらないよ…。


どうして……?