カフェには黒豹と王子様がいます

 女の子、今日子さんは、ただ茫然と座っている私の前に座った。

「大丈夫?本当にごめん」

「だ、大丈夫です」

「……よく、『コンフォート』に来てる子よね?」

 あ、見たことあると思ったら、時々バイトに来ている子だ。

「優は失恋するとバカになるのよ。気を付けてね」

「……あの、徳永さんの事教えてください」

「……優が、好き……なの?」

 私は首を振った。

「どっちかって言うと苦手です。でも、あの人笑わないじゃないですか」

「……ふうん」

 今日子さんは私の顔をじっと見た。

「いいよ」

 そう言うと、私の隣に座った。

 私は、今日子さんをじっと見た。

「何から聞きたい?」

「……大っ嫌いだった時の徳永さん……?」

 今日子さんは、うなずいた。