カフェには黒豹と王子様がいます

 なんでもいいや。

 熱のせいだ。

 何だよ西口……。

 そんな目で見るな。

 キスしたくなるだろ……。

「小野田を襲っちゃだめだよ」

 わ!徳永。

「西口―、僕が倒れても、熱計りに来てね」

 西口は走って逃げて行った。

 言葉ではそんなこと言って茶化しているが、ちょっとマジだろ徳永。

「お前、そうとう西口にやられちゃってるよな」

「そんなことないよ」

「いつまでも博子さんを思ってるより、よっぽど健全だよ」

「でも、西口は小野田が好きなんじゃないかな?」

 それはねえだろ。

 知ってるぞ俺は。

 この前徳永に「琴音」って呼ばれて嬉しそうにしていた西口を。