仮想世界パラノイア

「……ここだ。湖畔」
「あ………きれ、い………」

レインに案内された所は森の深奥部だった。氷のオブジェが連なり、白銀の薔薇が茨ごと氷の中に閉じ込められている。透明な氷はまるでクリスタルのように、ランプの光を反射していた。

1番大きな氷の中には、白髪の美少女が入っていた。開かれたままの瞳に生気はなく、人形のように美しかった。

その背徳に塗れた美しさが脊髄に甘美に響く。まるで罪を重ねたように。

「美しくて見惚れてしまうだろう?」
「うん……」
「人は、””死””に魅せられてしまうんだ」
「””死””に魅せられる…」
「そう」

絶対的な存在こそが、死である。レインはそう言い放った。恍惚と狂気的な陶酔に溢れた青年。理解できないのに、おぞましくて仕方がないのに。

それなのになぜ、レインに惹かれるのだろう。