Ri.Night Ⅱ




いいもんねー。あたしアイス食べてるし。


煌の言われた通り、梅干しアイスを口に入れて堪能する。


と、その時、視界に入ったのは彼方の姿。



……あらま。



よく見ると、の鼻の下が赤くなっていて可哀想な事に。


あーあ。彼方は顔が命なのにね。



「鳳皇だけでいく」


「オイオイ、いけんのかよ」



十夜と煌の会話に聞き耳を立てながら、彼方をちょいちょいと手招き。


すると、彼方は不思議そうな顔をしながら顔を寄せてきた。


手が届くとこまで来ると少しだけ身を乗り出して「まだ痛い?大丈夫?」と頭を撫でてあげる。


すると、彼方はパァと満面の笑みを浮かべ、あたしに向かって両手を大きく広げてきた。



「りっちゃん!大丈──イテッ!」



迫ってくる彼方の後頭部に落とされたのは、十夜のゲンコツ。


ちょ……!



「十夜!さっきから何!?アイスあげてないじゃない!」



抗議の声を上げれば、またもやツンッとそっぽを向かれて。



「いや、凛音そこじゃねぇだろ……」



同時に、陽から苦笑混じりの突っ込みが炸裂。