「はい、到着~」
その声と共に勢いよくドアを開け、階段目掛けて突っ走る。
「凛音さん、こんにちはーって、どうかしたんですか?」
「え、凛音ちゃん、何で走ってんの?」
一度も止まる事なく走り去っていくあたしを見て、何だ何だとざわめき立つメンバー達。
「皆こんにちはー!ごめんね!今、大魔王と悪魔に狙われてるからまた後でね!」
「え!?」
「大魔王!?」
「悪魔!?」
「誰の事!?」と、周りをキョロキョロと見回すメンバー達に「あそこ!」と後方を指差すあたし。
あたしの言葉に一斉に振り返った皆は、車から降りたばかりの十夜達を視界に入れた途端サーッと蒼褪めた。
どうやら、あたしが言った大魔王と悪魔が十夜達だとは思ってもいなかったらしい。
「また後でね!」
固まってしまった皆をスルーして階段を駆け上がる。
バンッと勢いよくリビングのドアを開ければ。
「凛音!?」
「りっちゃん!?」
陽と彼方が目を真ん丸にしてあたしを凝視した。
そんな二人の元へ小走りで駆け寄っていき、彼方の座るソファーの後ろへと身を隠す。
「陽、こっち!こっち来て!」
向かいに座っていた陽を彼方の隣へと呼び寄せたちょうどその時、リビングのドアが荒々しく開いて。
「りりりりっちゃん!?」
「凛音!なんでアイツ等怒ってんだよ!?」
ドアから入ってきたのは、大魔王と悪魔の二人。
部屋に入ってきた二人は向かいのソファーの後ろで仁王立ちすると、物凄い形相であたしを睨んできた。
そんな二人を彼方と陽の間から睨み返す。


