Ri.Night Ⅱ




「中田、ソイツ離せ」


「おっと。その女は俺らのモンだ。渡さねぇよ。───中田、お前にもだ」



十夜と中田の前に割り込んでくる赤髪の男。


男は中田に一睨みした後、十夜に的を絞った。



「総長さんも馬鹿だねぇ。一人で来るなんてさ。殺って下さいって言ってるようなもんだぜ?」


「一人じゃねぇよ」


「……あ”?」




男の言葉に応えたのは十夜ではなく別の男で。


その男は十夜の背後から姿を現した。



「……有り得ない」



薄暗がりの中姿を現したのは、出掛けて行った煌で。


それはもう大魔王十夜を凌ぐ程禍々しいオーラを放ちながらあたしを睨んでいた。



「……何で煌が此処に居るの?」



煌の出現に思わず後退するあたし。


すると、あたしの声が聞こえたのか、煌があたしに視線を向けてきた。



「……凛音、お前後で覚えてろよ?」



ひぃぃぃぃぃ!



目が合うなり死刑宣告をされ、凛音ちゃん撃沈。



あぅ……。敵がまた一人増えたよ。


もう帰りたい……。




そんな切実な願いは叶う筈もなく、またもや口喧嘩が再開した。



「一人増えた所で変わらねぇよ」



赤髪の男が煌を見て、そう吐き捨てる。



「黙ってろ。テメェに用はねぇ」



煌の代わりに口を開いたのは十夜で。


男を一瞥した後、あたしを見た。


その目は“逃げんじゃねぇぞ”と言ってる様で、ゴクリ、喉が鳴った。



……やっぱり、用があるのはあたしにですよね。


帰りたい。

マジで帰りたい。


出来れば今すぐに。