Ri.Night Ⅱ



「絶対にアンタの所まで行ってやる」


「ハハハッ!そりゃ光栄だねぇ」



──まぁ、頑張れよ。



そう言った所で、男がいきなり笑うのを止めた。


愉快げな表情から一変し、化け物でも見たような顔であたしの背後を見る赤髪の男。



……何?



よく見ると、周りに居る男達もあたしの後方を見て驚いていた。


背後が気になって、あたしもゆっくりと振り返る。



「………っ」



すると、パーキングの入り口に立っていたのは鳳皇の総長である十夜で。



「何で……」



嘘でしょ?


何で十夜が此処に……。



肩で息をしている十夜はどこも怪我などしていなくて。


その姿を見た瞬間、良かった、と安堵の溜め息を零した。



「……っ」



──けれど、それも束の間。


直ぐにまた心拍数が跳ね上がった。


理由は簡単。


十夜の視線が、あたしを真っ直ぐ捉えていたから。





……怒ってる。


あれは絶対怒ってる。


一目で分かる程怒りのオーラを身に纏っている十夜さんはどこからどう見ても怒っていて。


その怒りは真っ直ぐあたしに向けられていた。


当然だよね。


だって、十夜の声を振り切って逃げたのだから。




……っていうか、もしかしてあたし、敵増えちゃった?


いや、冗談じゃなくマジで。


だって、凄い睨まれてるし。



十夜の視線が恐すぎて思わず一歩下がるあたし。



後ろにも敵、前にも敵。


逃げ場がないんですけど。




そう思った時、突然腕を引っ張られて。


気付いた時にはもう誰かに受け止められていた。



「……中田?」



振り返ると、そこに居たのは中田で。



……忘れてた。中田の存在忘れてたよ。



赤髪の男と十夜、そして中田。


増えまくる敵に眩暈がした。



あぁ……もう、やだ。

どうしたらいいの。