「……っざけんなっ!!お前行かねぇって言っただろうが!!」
「来ないでっ!!」
こっちに走り出そうとする煌を思いっきり叫んで止める。
「……煌、ごめん。あたし行かなきゃいけないの」
「だから行くなって言ってんだろっ!!」
「ごめん。もう決めたの」
「っざけんな。そんなの許さねぇ」
煌、ごめん。ごめんね。
許してとは言わない。
何も言わずに行くあたしを罵ってくれてもいい。
それでもいいから来ないで。
あたしに構わず逃げて。
お願いだから……。
「逃げて」
「……っ」
そう言ったあたしは煌から視線を外し、彼方と壱さんを見た。
悲痛な面持ちであたしを見ている二人。
「壱さん、彼方、三人を連れて逃げて」
「りっちゃん……」
「凛音ちゃん……」
哀しげに揺れる二人の瞳に胸がギュッと締め付けられる。
彼方、壱さん、ごめんね。
三人を頼めるのは彼方と壱さんしかいないの。


