「凛音!!」
「りっちゃん!!」
「危ない!!」
二人まであと少し、という所でタイミング良く離れた二人の身体。
今しかない!!
そう思って二人に手を伸ばした時。
「総長!!サツが数台こっちに向かってます!!」
倉庫内に響いたのは男の叫声。
その声に驚いて立ち止まったあたしは、直ぐ様声がした方を見た。
貴兄と十夜も聞こえていたのか直ぐに足を止め、声が聞こえた方へ同時に振り向く。
鳳皇メンバーを掻き分けながら姿を見せたのは数人の男達。
男達は急いで来たのか、かなり息が乱れている。
その姿を見て思った。
只事ではないと。
「早く逃げて下さい!!此処まで十分もかかりません!!」
必死で伝えようとする男の人を見て、一気に血の気が引いていく。
「早く逃げろ!!」
「散れ!!」
一斉に走り出す鳳皇メンバーとbladeの下っ端達。
此処に居たら捕まってしまう。
そう思った時だった。
「行くぞ」
不意に掴まれた右腕。
「貴っ……!」
あたしの腕を掴んだのはいつの間にか戻っていた貴兄だった。
倉庫の出入り口とは反対方向へと歩き出す貴兄に「待って!」と叫ぶけど聞き入れて貰えない。
「凛音!!」
「りっちゃん!」
「凛音ちゃん!」
「テメェ、凛音を離せ!」
あたしを呼ぶ十夜達の叫声に歩きながら振り返れば、十夜達はあたしを引き止めようとしているのか走ってきた。
………っ、駄目だよ。
こっちに来ちゃ、駄目。
走ってくる皆に来ないでと頭を力一杯振る。
「行かせねぇって言っただろうが!!」
「……っ、」
十夜……。


