「見て分からないのか?あの二人は誰が行っても止められねぇよ。だから“アイツ等”も動かねぇんじゃねぇのか?」
そう言って優音が顎で指したのは、鳳皇メンバー達。
煌、彼方、壱さん……。
きっと彼等は十夜と喧嘩しているのが獅鷹総長だなんて思ってもいないだろう。
知っていたらきっと黙って見てるなんて出来ない筈だろうから。
それが例え、格上の相手だったとしても。
「優、あの二人を止められるのはあたししかいない。ううん。“あたし”が止めなきゃいけないの」
「凛音」
小さく微笑んだあたしに何かを感じ取ったのか、優音が辛そうに眉を引き寄せた。
優音、ごめんね。
本当にごめん。
あの二人は、あの二人だけはどうしてもあたしが止めなきゃいけない。
二人共大事な人だから。
大切な人だから。
だから、絶対に二人を止めてみせる。
「──例え、殴られたとしても」
「凛──」
優音の腕を思いっきり手を振り払って、腕の中から抜け出すと、二人目掛けて走り出した。
「凛音!!」
「……っ、凛音!」
背後から聞こえる優音の声。
その中に紛れていた陽の叫び声に胸が痛んだ。


