Ri.Night Ⅱ



終止符を打ったのはあたし。


自分の手でボタンを押した。


自分の、手で───








「………っ」



泣くな。


こうなったのは全て自分のせいなんだから。



鳳皇に貴兄の事を言わなかったのも、

貴兄に鳳皇の事を隠していたのも、


全部自分が悪い。



ボタンを押し間違ったのはあたし。


貴兄に助けを求めたのはあたし。


二人は何も悪くない。






「り──」


「触んな」


「……っ」


「凛音に触んじゃねぇよ」



敵対心剥き出しのその声に、急激に加速する鼓動。


胸元をギュッと強く握って振り向けば、十夜を先頭に鳳皇幹部が此方に向かって歩いてきていた。


四人の鋭利な視線が貴兄と優音に突き刺さる。


それを見た瞬間、脳裏に夏祭りの光景がフラッシュバックした。







「それ以上こっちに来んじゃねぇ」



十夜達に怯むことなくそう吐き捨てたのは優音で。


貴兄を庇うように一歩前へ出たかと思うと、眼鏡越しに鳳皇幹部を睨み付けた。



「優」


「……分かってる」


優音は貴兄の呼びかけに返事するけれど、威嚇するのをやめない。



睨み合う両者。

飛び散る火花。



その光景は、あたしが一番見たくない光景だった。