「流石にその人数じゃ勝てねぇだろ?」
まるで勝利したかのように高らかな笑いを響かせたのも束の間。
「そっちの方が少ねぇって言ったら?」
煌の一言が中田を奈落の底に突き落とした。
「……どういう意味だ」
煌のその言葉に、中田の顔から笑顔が消え去る。
「さぁ?それはウチの総長様に聞いてみろよ」
突然そう振られ、十夜に集中する視線。
けれど、十夜は何か言う訳でもなく、ただ中田を睨むだけ。
そんな十夜に煌は肩を竦めると、小さな笑みを一つ浮かべてポケットに手を突っ込んだ。
「外に居たお前等の仲間、俺等が全員潰してやったぜ?」
「……なっ!?」
驚きの声を上げる中田と下っ端達。
「最初に言っただろ?“掃除してきた”って」
「……っ、そんなはずはない!外の状況は"──」
「あぁ、お前にはまだ伝わってなかったんだな。それとも、伝える奴が居なかったのか?」
「………っ」
状況を飲み込めてきたのか、中田は悔しそうに唇を噛みしめながら煌を睨みつけた。
ウソ……。
一発逆転とはまさにこういう事を言うのだと思った。
まさか全倉庫の人間を倒してきたなんて……。
もしかして、十夜が遅れて来たのはその所為?
「──中田。仲間に手を出した事後悔しろ」
俯いてしまった中田にそう吐き捨てた十夜は、更に此方へと歩みを進めてきた。


