Ri.Night Ⅱ



十夜、十夜……。


何度も何度も心の中で十夜を呼んで、皆の元へ帰りたいと懇願する。



なんでこんな目に合わなきゃいけないの?

なんで、皆が喧嘩しなきゃいけないの?



もう嫌だよ。


早く帰りたい。

早く皆の元へ帰りたい。

皆と一緒に帰りたい。



そう願った時、十夜の口元が微かに動いた気がして、小さく首を傾げた。


零れ落ちそうになる涙を必死に堪えながら、十夜に向けて“分からない”と首を振る。



すると、十夜はもう一度口を開いた。




「……っ、十夜……!」



今度はハッキリと分かった。






“待ってろ。すぐ行く”




十夜は確かにそう言った。




「十夜……」



うん、待ってる。


待ってるから早く来て。






返事の代わりに頷けば、十夜はあたしから視線を外し、再び中田へと視線を移した。


中田と目を合わせた十夜は既に総長の顔に戻っていて、射殺さんばかりに中田を睨み付けている。




「──中田。お前は俺等の大切な仲間を傷つけた。絶対に許さねぇ」





唸るように発せられたその言葉に、bladeの下っ端達がゴクリと喉を鳴らす。


一方、中田はと言えば……。



「許さない?……ハッ。その人数でどうやって勝つ気だ?」


余裕綽々と言った表情で笑っていた。