「陽っ!陽!!」
見るも無残な姿で見つかった陽は両手をロープで縛られ、制服ははだけてボロボロになっていた。
綺麗にセットされていた髪の毛は無惨にも乱れ、顔には幾つもの血の痕と青紫の痣。
その変わり果てた姿に、抑えていた感情が一気に爆発した。
「陽!陽っ!!やだっ!!なんで!?」
我を忘れ、陽の元へ駆け寄ろうと足を踏み出す。
けれど、両脇に居る男達があたしの身体を押さえ込んできた。
「陽!陽!やだっ……!離せ!!陽!!」
いくら押さえ込まれようが、あたしは前に進むのを諦めない。
「チッ。大人しくしろ!」
「コイツ女のくせに力強すぎんだろ!!」
動くたび肌に食い込む男達の指。
普通だったら間違いなく痛いのに、今はもう陽の事で頭が一杯で痛みすら感じなくなっていた。
「りの……」
動かすのも痛いだろうに、それでも陽はあたしに向かって手を伸ばしてきた。
その姿に涙が溢れる。
「陽!やだ!しっかりして!陽!!」
必死にそう呼び掛けるけど、痛みで動けないのかそれ以上動かなくて。
「離せ!!離せ……!!」
駆け寄ろうにも男達の腕が邪魔して前に進めない。
……許さない。
よくも陽をこんな目に!!
絶対に許さない!
「中田っ……!!」
あたしが入ってきたドアとはまた別のドアから現れた中田に、怒りを込めて叫ぶ。
「……っ、離せ!!」
中田だけは、中田だけは許せない!!
陽をこんな目に合わせた中田だけは絶対に許せない!!


