「アイツ等は何処に居る?」


「え、あ、アイツ等?何のこ──」


「しらばっくれんじゃねぇよ」


「ま、待って!ホントに知らない!ホントに知らないの!一体何の事を言ってるの!?」


首を振りながら必死に訴える真ん中の女。


後ろの二人は此方を見ようともせず、真ん中の女の背中に隠れている。



どういう事だ?


この様子からして、嘘をついている様には見えない。



「煌」

「あぁ」


どうやら十夜も同じ事を思った様で俺に目配せしてきた。


っていうか、コイツ等が呼び出したんじゃないとしたら一体誰が呼び出したんだよ。



「今朝、凛音の机に前にお前等が入れてた手紙と同じ手紙が入っていた。そこに“放課後来い”と書いてあったみてぇだがお前等が入れたんじゃねぇのか?」


俺がそう問いかけると、女は眉を寄せて食らい付いてきた。



「ちょ、ちょっと待って!手紙って何の事!?」


「あ?」


女の言葉に顔を顰める俺と十夜。


何言ってんだコイツ。


「お前、手紙知らねぇのかよ?お前等が凛音の机に入れてたんだろ?」


「知らない!あたし達はただイジメてただけ!……あっ」


何かを思い出したのか、振り返って後ろの女達を見る女。


「何だよ?」


「それ、もしかしたら“あの人達”かもしれない」


あの人達?


「どういう事だ?」


俺の代わりに十夜が女に向かって問いかける。



「あの人達っていうのは──…」