壱さんから陽宛てに届いたメールの内容はこんな内容だった。


“陽、放課後十夜にバイク貸してあげてくれない?凛音ちゃん、アイス食べたいらしくて。陽は終わったら駐車場に来て”


あたしが大喜びする提案をしてくれた壱さんに「ありがとう壱さん~!」と拝んで、その思う存分両手を上げて大喜びする。


「アイスなら車で買いに行けばいいのに、わざわざ陽のバイクだなんて壱ってホント凛音に甘いよなー」


呆れたようにそう言った陽が「良かったな。デート出来て」と喜ぶあたしの頭を撫でてきた。


「壱さんにお礼のアイス買わなきゃ!」


ホント、壱さん様々だよ。


いつもあたしが喜ぶ事してくれる壱さんにはホント頭が上がらない。

膝枕もそうだったし。



「あー、楽しみ!」


「凛音、バイク貸すんだから俺にもアイス買ってきてくれよ」


「モチ!何が良いか決めといて!」


「うわっ!ちょ、凛音危ねぇ!」


指で丸を作ったあたしは、嬉しさのあまり階段を一段飛ばしで駆け上がっていく。


手を繋いでる陽は巻き添え食らって文句を言ってたけど、そんなの知らなーい。


だって、あたしの頭の中は十夜との放課後デートで一杯だもん。