「りっちゃん、右折するからしっかり掴まってて!」
「へ?……っぎゃぁぁぁぁぁ!!」
突然傾いたバイクに思わず絶叫するあたし。
だってだってだって、地面スレスレなんだもん!
倒れるって!
有り得ない。
「有り得ないってぇぇぇぇぇ!!」
最早口からは女らしからぬ声しか出てなくて。
「りっちゃん、もう大丈夫だから!」
「何が大丈夫なのよぉぉぉぉ!」
いくら正常な状態に戻ったからって、このスピードじゃいつ転んでもおかしくはないんだから!
「もう少しで着くから!」
「分かった。分かったから早く着いてぇぇぇぇ!」
もう、黒烏とかどうでもいい。
お願いだから早く公園に着いてー!
その願いはすぐに叶い、数分程で公園に着いた。
「十夜達は……クソッ!まだい居ねぇ!!」
公園に到着したものの、入口に停まっている筈の車がどこにも見当たらなくて立ち往生するあたし達。
どうやらあたし達の方が早く着いたらしい。
「彼方!どうするの!?此処で待つ!?」
一旦入口の前でバイクを停車させてどうするか考える。
って言っても、
「此処で待つしかないないだろ」
そうするしかないんだけど。
下手に動いてすれ違ってしまったら、此処へ来た意味無いし。
「十夜、早く来て」
そう呟いた時だった。
後方から聞こえてきたのは車のエンジン音ではなくバイクのエンジン音。
「クソッ!アイツ等来やがった!!」
「ウソでしょ!?」


